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第1回 プルータス座談会【韓国編】-5

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プルータス座談会【韓国編】も5回目となりました。いよいよ最終回です。

最終回【韓国編】-5は今までの総まとめとなります。

座談会【韓国編】-1はこちら
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座談会参加者 : 佐藤執行役員・松浦部長・田中(国際部)、益子・中山(東京営業部)



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【佐藤執行役員】(以下佐藤さん)
……じゃあ今回が最終回ということなので、海外のお客様と取引するうえでの心得をお話しておきましょう。

【松浦さん】
はい、是非お願い致します。

【佐藤さん】
韓国のお客様に限ったことではありませんが、とにかくなんといっても一番大切なのは、
お客様から信頼されることですね。その為には、約束したことを必ず守ること!
簡単なことのようですが、当たり前のことが当たり前にいかないのが世の常でね。
守れそうにないことを最初から約束しては絶対ダメ。

【松浦さん】
つまり……例えばですよ、他社と競合してようやく受注できたとして。
でもその実行の段階で納期遅延を起こしてしまったりすると、お客様に迷惑をかけてしまうだけ
でなく信用されないことになって、次回の注文が頂けなくなると。こういった話になるわけですね?

【佐藤さん】
そうそう!まさにその例え通りです。こうなると信頼を得るどころか逆に失ってしまいますね。
このようなことは決して起こしてはいけません。

【松浦さん】
はい、肝に銘じます。

【佐藤さん】
あとねぇ。ついでにお話しますが、海外との取引において納期というのはあくまで
たくさんある条件の一つであって、ほかに仕様の取り決め、決済条件、船舶、保険、使用
通貨……と、色々決め事があるんです。
そしてこれらの条件を提示するときには、一つ一つに細心の注意を払うことが大切です。
とにかくまず仕事というのは「信頼」です。だから、たとえば決済においては銀行さんにも間に
入って頂いて、よりお取引を確実にするための方法を今もなお取り続けています。
自慢じゃないけど、僕はプルータスに入社して国際部の仕事をやりだしてから、
1件も決済関係のトラブルはないのですよ!

【松浦さん】
素晴らしいですね!
我々もいつも緊張感を持って仕事に取り組まなくては……。

【佐藤さん】
それだけはね、今でも自分で肝に銘じてやっている。だから時々厳しいことはいうけど、
取引条件の件で穴の開いたバケツで水を汲むようなことではしょうがないですよね。

【益子さん】
そうですね、僕なんてそういう理由で何度客先に出向いたか。
……あ、ちゃんと払ってもらいましたよ!?

【松浦さん・中山さん】
はははは!!

【佐藤さん】
そりゃあね、後ろ向きの仕事ってやつだね。それだけの時間があったら、営業展開した方が良いよね。

【益子さん】
そうですね……良い勉強になりました。

【佐藤さん】
痛い目にあってからじゃ遅いからね!あってはいけないけど、もしそういう目にあってしまった
ら、高い月謝代だと思ってさ。2度と繰り返さない!これが一番大事だね。

【益子さん】
そうですね!時間をかけて私たちも信頼関係を築いていかないといけないですね。
今回は貴重なお話をありがとうございました。今後ともご指導よろしくお願い致します。

【佐藤さん】
はい。
まぁ、僕が言いたいことはざっくり三つね。

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【佐藤さん】
とくに大事なのは、やっぱり「信頼」です!
よく言いますけどねぇ、信頼ってのは、築くのにそれはもう時間がかかるものです。
だけど、失うのは本当に一瞬。そこからどんなに頑張っても取り戻せないことだってあるわけ
ね。けれどもね、そうして大事に築いてきた信頼は、いつか困ったときに自分を助けてくれます。

【佐藤さん】
これまで日韓国交回復以前のことからお話してきましたが、仕事は生き物です。
その時々の事情で変わってくるし、同時にお客様のニーズも変化して、多様化してきます。
この中にあって、どうすれば いかに “ より ” お客様のお役に立つことが出来るのかを
機敏にとらえて実行することが大事になってきますね。

例えば、日韓国交回復前の日米韓の三国間貿易で取り扱ったのは米国産のナイロン糸でしたが、
これは現在韓国で生産されているので、取引自体は消滅してしまったの。
でも、この三国間貿易スタイルは現在も進行中の日韓タイの三国にまたがる特殊鋼のビジネスに
生かされています。
工業用ボイラー用バーナーの取り扱いに着目して、日本からの供給をスタートさせたこともあっ
たね。このビジネスも韓国でバーナーが製造されるまで継続して、韓国の大手工場に納入してお客様の生産活動に貢献しました。
また、ある電子部品メーカー向けには韓国で製造されていないクラッド材や特殊な使用に対応し
た貴金属のメッキフープを開拓して、長年にわたり独占的に継続納入したりもしました。
たいそう感謝されたのは言うまでもありません。

そして、お客様のニーズに呼応したアイテムの極め付きはなんといっても溶剤!
石油化学製品の溶剤ですね。輸出を開始してから40年の長きにわたり、現在も継続しています。
これまでそうであったように、またこれからもお客様をはじめ関係者の皆様からの信頼を得なが
らお互いにWIN-WINの関係を維持していきましょう。


=== 終わり ===



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座談会【韓国編】は全5回に渡りお届け致しました。
読んで下さった皆様、ありがとうございました!