プルータスコラム
No.17 作品名 『立ち竦む風』
【出展者のコメント】
床に立ち上がる布、自立する布を織ってみたいと永年念願してきました。この作品は経糸(たていと)にステンレスなまし線を使い緯糸(よこいと)にバネ線を使って平織りにしたものです。緯糸の一部をフリーにして揺らぐ風を表現したいと思いました。金属布でなくては醸し出せない懐かしい風景です。
実はこちらの作品を展示して頂くのは約5年ぶりになります。
当時の写真がこちら!!!
photo by 落合淳一 ※転載厳禁
やはりプロの写真は違います・・(笑)
アイキャッチの写真とは比べものになりませんが実際の作品は本当に繊細で素敵なんですよ。是非直接ご覧いただきたいです。
また、こちらの作品も含め「熊井恭子 ステンレスワイヤーを使用した美術作品群」として
ステンレス協会賞で特別賞を受賞されました。
熊井先生、受賞おめでとうございます!!!
こちらの賞は、ステンレス協会様主催でステンレスの機能性・意匠性等に優れたステンレス製品に対して表彰されるものです。
この度日本精線㈱様を通して応募をさせて頂きました。
先生より受賞についてのコメントも頂戴しました。
私は1969年糸を織って布を作るという不思議への挑戦を始めました。マフラーや敷物、タペストリーなどを織っていました。1975年頃、布を膨らませてみたくてステンレスの線材を経糸に使って織ってみました。とても美しい膨らんだ布ができました。それから43年間、ステンレス線で平面作品や立体作品を制作してきました。
その間、線材の入手に於いて質的にも納期に於いても価格の面でも申し分のない対応をして頂きました。偏に日本のものづくりに携わっている沢山の方々の「いい仕事をしよう」の精神の賜物と感謝しています。
また2010年から作品展示の場を提供してくださっている株式会社プルータスの皆様には格別の謝意を捧げます。ありがとうございました。
これまでプルータスアートスペースに展示して頂いた熊井先生の作品は、たくさんの方を楽しませてくださっております。
是非熊井先生の作品を楽しめるプルータスアートスペースへお立ち寄りください。
展示期間:2018年3月26日~
素材 : 0.25、0.3mm径 ステンレススティール線
技法 : 平織り
出展者・熊井恭子先生のホームページはこちら